小さな島の民宿(SDレビュー入選作品)

敷地は山を少し切り開いてつくられた不定形な土地で、
様々な環境がいろいろな高さで敷地を取り囲んでいる。
ある場所では土留めが壁のように立ち上がり、
ある場所では視界が開け山のパノラマが広がっている。
それらの環境は、様々な奥行きのある空間をつくり出している。
敷地の形状で屋根を全体にかける。
そうすると、敷地周辺の環境が空間をつくり出す。
建築的な要素の一つとして存在するような場があらわれてくる。
このプロジェクトでは使う人の要求や、機能から空間が作られるのではなく、
その時々で変化する空間の状態によって、
使う人の行動が引き出されるようなものを目指している。
そのようにして作られたものが、
建築ともランドスケープとも表現することの出来ないような存在になるようにと考えている。project_6-1.html