部屋と庭と地形

新しい環境のなかで行われる生活に興味がある。
この計画は西東京にある大学のステューデントセンターの計画である。
山の中腹に位置していて周囲には大きな木々がたくさんあった。
大きな建物に部屋がたくさん詰まっているよりは、
いろいろな部屋が外部環境と関係しながら集まっているほうが良いと考え、
部屋と外部環境とが必ず隣り合うように計画した。
どの部屋も常に明るく、窓を開ければ簡単に風が抜けて、高い木々を眺めながらのんびりと過ごすことができる。
隣の部屋との間に壁がないので隣の部屋の音は全く聞こえない。
部屋同士はものすごく近いのに隣の部屋に影響されることのないような、少し不思議な生活環境になる。
部屋に囲まれた外部空間ものんびりと過ごせる小さな部屋のように計画している。
木々の色の変化や、空気の湿り気、
光の微妙な強弱によって生活環境ががらりと変わってしまうような建築である。project_4-1.html